2009年3月27日金曜日

NHK「N響アワー」 池辺晋一郎 卒業

 3月は嫌な季節だね。花粉症、旅立ち、別れ。

 クラシック音楽ファンならお馴染みの番組、NHK「N響アワー」。13年もの間司会を務めてきた作曲家の池辺晋一郎さんが、番組から卒業することになった。

 池辺晋一郎さんといえば、一般的には何といっても大河ドラマのテーマ曲の作曲で有名で、ちょっとマイナーなところでは、吹奏楽コンクールの課題曲も過去に書いている(「ランドスケープ」~吹奏楽のために~等)。だから、私は結構昔から池辺さんの曲を聴いていたことになる。

 池辺さんのお気に入りの曲の一つが、シューマンの交響曲第3番(「ライン」という副題でも呼ばれる)である。
 
 交響曲第3番は、シューマンの交響曲(全4曲)中では一番人気が高い、曲想は極めて壮大であり、まさにライン川の雄大な流れを感じさせる曲である。今月までN響アワーのタイトル曲となっていた。池辺さんの引退時期を計って、この曲を採用したのかもしれないと、今になって気付いた。
 
 「ライン」は、私の好きな曲の一つでもある。ただ、私は第4楽章の葬送行進曲から第5楽章へ至るあたりの緊張感が一番好きだ。一般に、シューマンの交響曲は他の作曲家に比べ評価が低いようだ(まるでピアノ曲みたいと揶揄される)。しかし、第2番の第4楽章とか、第4番の第1楽章などは、独創性に溢れるし、時には力強く、時には甘酸っぱく、そして時には切ないフレーズには、心を締め付けられる。

 要するに、本格的な交響曲という感じではないが、泣ける!ということだ。

 シューマンは、私が交響曲の世界に入るきっかけとなった作曲家なので、かなり話が脱線してしまった。

 もとい。

 池辺さんといえば、親父ギャグである。ギャグのセンスは、、、、だけれど、管弦楽というとても堅苦しいものを、身近にしてくれたのではないか。ギャグを放った後の笑顔がとても印象的だった。もう拝見できなくなるのかと思うと、寂しい。
 
 池辺さんは、度々、楽典とか和音の構成をご自身のピアノ演奏付きで解説してくれた。こういう番組はN響アワー以外では皆無だった。最近は、解説の頻度が減っていたようだったが、それでも私はとても好きだった。

 これからも、池辺さんのますますのご活躍を期待したいと思う。N響アワーに今度はゲストで登場してほしいね。あと、新作聴きたいです。そろそろ吹奏楽コンクールに登場してほしい。

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